![]() |
日本バプテスト 福岡城西キリスト教会福岡市城南区別府5丁目10-28(中村学園大学の裏手になります)
|
|
![]() |
城西教会に来られている方に、日常生活の中で感じておられることや、ご自身の信仰についての思いを寄稿していただいています。
ご質問やご意見がありましたら、牧師までお知らせください。 2013年6月 |
2012年 7月22日 城西教会牧師 梅崎良則
奨励:深い幸せ
聖書箇所:ヨハネⅠ章5節
・・・実は明後日の7月24日が私の息子の命日です。神様の元に帰っていった息子、良介の4回目の記念会です。
1回目の2009年は納骨のため、2回目の2010年は千葉の霊園での墓前礼拝のため、そして昨年はこの教会で、
・・それぞれ記念礼拝をいたしました。
彼が天に召されて早いもので、今年で満5年目になります。
30歳7カ月余りの、たしかに余りにも短い生涯に、無念の思いがあるのは誰よりも本人が感じていたと思います。
仕事も一番油が乗っていた時期でもありました。そのことを垣間見ていた父親の私としても、・・・大変、口惜しい思いをしました。
彼の看病のため借りていたマンスリーマンションの部屋で、「口惜しい」、「口惜しい」、と大声でどなったことを思い起こします。
そして・・・・・・今は正確に思い出せませんが、7月の初めか、中旬すぎだったと思います。
腰のリンパに転移したガンにより、彼は長くベッドに寝ていることはできませんでした。
そこで椅子を用意してもらい、椅子に腰掛けてテレビや漫画本を読んでいましたが、・・・椅子にすわっても今度はお尻が痛くなり、
ベッドの端の方がまだ柔らかくて座りやすかったのでしょう。
そこに腰掛けるようになりました。・・・・しかし、痛み止めのモルヒネが処方されているので、ゆらゆら、左右に揺れて
うまくいけばベッド倒れ込むか、へたすると床に転げ落ちるか、・・・みているとそんな感じがしました。
そこでわたしは慌てて、息子の横に座り、肩を貸しました。よく、電車の中で、・・・女性が恋人の肩にもたれかかるあの光景です。
・・あのような感じで息子が私の肩に持たれてきたのです。私は息子の肩に手を廻し、支えました。
息子は栄養をチューブでとっていましたが、まだ65,6kgもあったでしょうか。・・重量感がありました。
・・・・そしたら息子がぽつりと、言いました。「おとんの息子で良かった」、・・・・・
その時、わたしは、不思議なことに、「得も言えぬ、深い幸せのようなもの」を感じました。・・・・・「うん」、「うん」と
頷きながら私は彼の肩をしっかり抱きしめました。
・・・30歳にもなる息子に、こう言ってもらえて「幸せ」だと心の底から思いました。・・・これは神からのプレゼントの時だった。
・・この息子の一言は、今も私に生きる力を与えてくれています。病人を励まし支える積りの私が、逆に息子に励まされる・・・。
このように暗闇とも言える中にも喜びはある。
呻くような苦しみの只中にさえも喜びはある、・・・・そういうことを今日はお話ししたかったのです。
・・・そして悔し紛れでもなんでもなく、本気で、「死よ、お前の勝利はどこにある」、とそう私は言い続けるつもりです。
お祈りしましょう。
神様、息子の良介があなたのみ許に行って5年になります。
しかし、今も、電話すれば「おい、どうした」といって出てきそうな感じがします。・・・・30年余りの年月を私に預けてくださり
感謝します。
いつの日にかわたしも御国に招いてくださり、永遠の命の中で、再び再会できますよう切に、願います。
・・・・多くの方々がこうしてご一緒に覚えてくださりありがとうございます。・・・・
この祈りを主イエス・キリストの名を通して献げます。 アーメン。
<<前のコラム | ↑このページのTOP | 次のコラム>> |